長寿命エフェメリス配信サービス
今回は弊社の長寿命エフェメリス配信サービスについてご紹介します。
GPS利用によるTTFF(初期位置算出時間)の長さやバッテリー消費に課題を抱えている方々に理想的なサービスです。
以下のような経験はありませんか?
GPS内蔵端末を起動したが自分の位置が表示されるまで数十秒待たされてしまう
位置情報を使ったスマホアプリを起動しているとバッテリーがみるみる減っていく
これにはGPSを使って測位、すなわち自分の位置を特定する仕組みに原因の一端があります。GPSにより自分の位置を知るためには、GPS衛星の宇宙空間での詳細な位置(軌道情報)を知る必要があり、これをエフェメリスと呼びます。エフェメリスの寿命は2~4時間ですので、GPS衛星から電波で送信されているエフェメリスを少なくとも2~4時間毎に取得し直す必要があります。
GPS衛星から送信されるデータの通信速度は例えばL1C/A信号では50bpsと低速ですので、エフェメリスを取得するためには最低でも30秒間電波を受信し続けなければなりません。つまり、GPS端末にエフェメリスを保持していなければ、30秒間のエフェメリス受信が完了するまで測位ができないという訳です。また、この30秒間の受信を少なくとも2~4時間おきに行う必要がありますので、GPS端末ではバッテリーを消費してしまいます。
こういった不都合を解消するために、衛星からの電波とは異なる別の経路(インターネット等)でエフェメリスを配信する仕組みがいくつか実用化されています。しかし、エフェメリスの配信経路が変わったところで、結局は2~4時間おきに取得する必要があることには変わりません。
そこで登場するのが長寿命エフェメリス配信サービスです。通常のエフェメリスの有効期間が2~4時間であるのに対し、長寿命という名前の通りライトハウスが提供するエフェメリスの有効期間は最大30日程度です。この間は新たにエフェメリスを取得することなく数秒で比較的高精度に測位でき、自分の位置が表示されるまで数十秒待たされることもなくなります。
1つユースケースを考えてみましょう。
貨物コンテナに小型のGPS端末を取り付け、1日に1回コンテナの所在を記録したいが、バッテリー充電/交換の頻度は1年に1回だけにしたい。
エフェメリスを頻繁に取得し測位するという通常のGPSの使い方では、小型のGPS端末で1年間バッテリーを持たせるのは困難でしょう。しかし、ライトハウスの長寿命エフェメリスを用いて1日に1度ずつ数秒間だけ測位するような使い方をすれば実現可能です。
なお、当サービスの長寿命エフェメリスは昨年2~4号機が打ちあがった準天頂衛星みちびきにも対応しております。GPS利用によるTTFF(初期位置算出時間)の短縮と超低消費電力を実現したい皆様に是非ご検討いただければと思います。
お問い合わせはコンタクトフォームと電話(03-3353-4668)で受け付けております。
是非お気軽にお問い合わせください。